

謀略銀行(大塚将司)
![]() | 謀略銀行 (角川文庫) (2007/03) 大塚 将司 商品詳細を見る |
銀行の再建をめぐって
実権者とオーナー一家が戦う。
実権者4人組はいろんな手を使って勝ちに行けそうだったが
まんまと策略にはまってしまっていた。
銀行の内部事情だの再建に向けての計画や策略だのが
すごいリアルでほんとにこんな感じなんだろうなぁと思える。
ラストに明かされる裏事情の暴露、
こんなところからはじまっていたのか、と根の深さにびっくり。
でもそれもきっと現実にありえる範囲の話なんだろう。
個人的には、
明らかに罠にはまっていってるのが最初からわかるのに
どんどん深みにはまっていく実権者たちにすごいやきもきした。
★★★☆☆

心に龍をちりばめて(白石一文)
![]() | 心に龍をちりばめて (新潮文庫) (2010/10) 白石 一文 商品詳細を見る |
容姿端麗で仕事も順調でエリートの恋人・丈二がい
結婚の話も出て女として文句なしのように見える美帆。
が、恋人に対する違和感を感じていたところに
地元で昔の同級生・優司に再開して...
あらすじだけ書いてみるとよくある恋愛小説っぽいけど
美帆の過去やコンプレックスとかが
少しずつ描き出されていくところとか
惹かれあってそうなのに距離が縮まらない2人の様子とか
リアルで自然で一緒になってどきどきしてしまう感じ。
昔優司が言った「お前のためならいつでも死んでやる」というセリフ、
その言葉を発する中学生、というのも印象的だけど
それを言わせるに至った事情がわかると
納得というか、あーここからはじまったんだな、と。
2人が幸せになれてよかったなぁとしみじみ思える作品。
そして美帆が丈二と丈二の両親に啖呵切るシーンが傑作。
★★★★☆

涙はふくな、凍るまで(大沢在昌)
![]() | 涙はふくな、凍るまで (講談社文庫) (2001/10/16) 大沢 在昌 商品詳細を見る |
ごく普通の食品会社のサラリーマンである坂田が
北海道に出張の際に立ち寄った小樽で
何者かから逃げているロシア人の女性を助けたことから
仲間と間違われトラブルに巻き込まれていく...
テンポよくさくさく読めておもしろい。
ヒーローにはなるけど恋は成就しない、っていう
一昔前のお約束の展開、のようなのも
(というか全体的にべたな展開なのも)
それはそれでなんとなくいい。
それだけべたなのに惹きつける展開とスピード感がさすがという感じ。
★★★☆☆

光源(桐野夏生)
![]() | 光源 (文春文庫) (2003/10/11) 桐野 夏生 商品詳細を見る |
映画製作をめぐる人間模様の話。
安い予算で売れる映画を作りたいプロデューサーと
腕はあるが仕事が少なくとりあえず仕事を得ていい仕事をしたいカメラマン、
自分に自信を持ちつつも初めてのことに迷いまくる新人監督、
アイドルから脱却して売り出したい女優、
プロデューサーに音のある売れっ子の俳優、
高名な映画監督だったが寝たきりになったプロデューサーの夫、
プロデューサーを恨んでいる夫の元妻、
などと様々な思惑が絡み合って
映画の撮影は結局頓挫してしまう。
いろんな話が絡んできて、おもしろいけど焦点がわかりにくい感じ。
あと、ラストは意外でびっくり。まさかこんな落ちとは。
★★☆☆☆

顔に降りかかる雨(桐野夏生)
![]() | 顔に降りかかる雨 (講談社文庫) (1996/07/13) 桐野 夏生 商品詳細を見る |
ミロの親友でノンフィクションライターの耀子が
突然1億円とともに消えてしまった。
その1億円を耀子に預けたのは耀子の不倫相手成瀬で
やばい筋からのお金だったということで暴力団監視下で
ミロとともに血眼になって耀子を捜す。
だが調べていくうちに耀子の助手ゆかりの不可解な行動とか
自ら失踪したにしては違和感のある耀子の足取りとか
死体愛好家のイベントやそこに集う人が関係してきたり
ただの失踪事件とは思われなくなり
調査の裏に見え隠れする陰謀を解明していく。
それとともにミロの過去やトラウマについても触れられ
いろんなことが絡み合いながらの展開がすごくおもしろい。
ラストも大どんでん返しで真犯人に全く気付かなかった。
村野ミロシリーズははじめてだったけどもっと読みたい。
★★★★☆








